ミノキシジルはフィナステリドやデュタステリドと並んで、AGA治療でよく処方される治療薬です。
ミノキシジルには、内服薬タイプ(別名:ミノキシジルタブレット)と外用薬タイプがあります。この記事ではミノキシジルの効果や副作用、どんな人向けの治療薬なのか、わかりやすく解説しています。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルは元々高血圧症の治療薬として使用されていましたが、副作用として多毛症の症状が認められたことから、AGA治療薬として開発されました。
ミノキシジルには毛母細胞の活性化と血行促進の2つの作用があります。髪の毛は毛母細胞が分裂することによって作られます。ミノキシジルはこの毛母細胞を活性化させる作用があるため、細胞分裂が促され、太く長い毛が作られます。
また、毛細血管を広げて血流が良くなることで、毛乳頭細胞にまで栄養が行き届き、発毛を促進します。
参考文献:ミノキシジルの発毛効果について
ミノキシジルの効果が出るまでの期間
ミノキシジルは治療開始後6ヶ月ほどで効果が実感できるとされています。早ければ3ヶ月で実感される方もいるなど、効果の感じ方には個人差があります。
即効性があるわけではないので、効果がないからといって治療を中止せず、最低でも6ヶ月は続けることを心がけてください。

服用後に抜け毛が増える現象(初期脱毛)が起きる可能性がありますが、初期脱毛が起きても驚いて自己判断で投薬を中止しないように気を付けてください。
ミノキシジルの内服薬と外用薬の違い

| ミノキシジル内服薬 | ミノキシジル外用薬 | |
|---|---|---|
| 発毛効果 | 高め | そこそこ高め |
| 費用相場 | 6,000円~8,000円 | 12,000円~16,000円 |
| 副作用 | 初期脱毛、動悸・息切れ、頭痛やめまいなど | 初期脱毛、皮膚炎、かゆみなどの頭皮トラブル |
ミノキシジルには内服薬と外用薬があります。ミノキシジル内服薬(ミノキシジルタブレット)は、錠剤タイプのもの。外用薬は頭皮に直接塗布する治療薬で、市販薬でいうとリアップやスカルプDは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
外用薬は、市販薬とクリニック処方で濃度が異なり、市販のものは濃度1~5%、クリニック処方は濃度10%以上と高いものを処方してもらえます。濃度が高ければ高いほど高い発毛効果に期待できるとされています。
発毛効果は内服薬のほうが期待できるのですが、外用薬に比べると副作用が出やすいとされています。主に循環器系の副作用が多く、副作用が出た場合は服用を中断したり減薬したりすることが必要になります。
外用薬は内服薬に比べると発毛効果はやや弱いですが、副作用の発現率が低く、出ても頭皮トラブルが多いため、副作用が不安な方や、健康上の問題で内服薬の服用が難しい方でも使用できるという特徴があります。
参考文献:厚生労働省
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルの内服薬・外用薬の副作用にはどういったものがあるのか、それぞれ主な副作用を解説します。
ミノキシジル内服薬の副作用
ミノキシジル内服薬は多くのクリニックで処方されていますが、厚生労働省で認可はされていないため、必ず医師の診断の下で処方・服用していく必要があります。
ミノキシジル内服薬で起こる可能性のある副作用には以下の症状があります。
初期脱毛・多毛症

初期脱毛は休止期に入っていた毛包が治療薬によって成長期へ移行することで、古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されるために脱毛が起こります。抜け毛が多いと不安になるかと思いますが、薬が効いている証拠でもありますので治療を中断しないように注意しましょう。
多毛症は体の毛が多く生えてしまう症状です。ミノキシジルは毛髪だけでなく、体全体にも発毛効果があるため、ヒゲや腕の毛が濃くなったり、生えていなかった部分に毛が生えてきたりする可能性があります。
動悸・息切れ
ミノキシジルには血管を拡張し、血流を良くする作用があるため、動悸や息切れが起こる可能性があります。ミノキシジルを服用してから、胸が苦しい、息切れしやすいというような症状があればすぐに医師に相談しましょう。
肝機能障害・心疾患
ミノキシジルは肝臓で代謝されるため、服用によって肝臓に負担がかかり、肝機能障害を引き起こす可能性があります。ミノキシジルに限らず、サプリメントでも同様に肝臓へ負担を与えることが知られています。
肝機能障害を起こしていないか確認するために、定期的にクリニックで血液検査をされるのがおすすめです。血液検査を実施していない場合は、最寄りの医療機関で血液検査を受けた方が安心して治療を続けられるでしょう。

血液検査で 肝機能を示す数値(AST、ALT、及びγGTP)が悪かった場合は、お薬の服用を中断すれば比較的早く、数値は改善します。会社の健康診断でも、引っかかっていないか見ておいてください。
むくみ
ミノキシジルを服用すると末梢の血管が拡張するため、そこに多くの血液が流れ、中枢の血液量が減少します。すると、体は血液が足りていないと判断し、血液量を増やそうと反応することで手足や顔にむくみが出る可能性があります。
少しのむくみであれば時間が経過すれば改善しますが、むくみが酷い場合は心臓に異常をきたしている可能性もあるため、すぐに医師に相談しましょう。
ミノキシジル外用薬の副作用
ミノキシジル外用薬の副作用には以下の症状があります。
- 頭皮のかゆみ、かぶれ、発疹
- 初期脱毛
- 頭痛、めまい
- むくみ
外用薬は直接頭皮に塗布するため、頭皮のかゆみや赤み、かぶれなど頭皮トラブルが主な症状です。また、外用薬に含まれる薬剤によるアレルギーを起こしたり、発生頻度は低いですが、頭痛やめまい、むくみなどの副作用もあります。
ミノキシジル外用薬はクリニックによって処方される濃度が異なり、ミノキシジルの濃度や含有量が多ければ多いほど副作用の発現率は高くなります。とはいってもミノキシジル外用薬で重篤な副作用が出たという報告はほとんどありません。頭皮に直接塗布するため、頭皮のかゆみや赤みが出たといった軽症なものがほとんどでしょう。
参考文献:厚生労働省「ミノキシジルのリスク区分」
ミノキシジル(内服薬)とその他のAGA治療薬との違い
| 薬名 | 期待できる効果 | 治療費の相場 |
|---|---|---|
| フィナステリド | 抜け毛を予防 | 3,800円~10,000円 |
| デュタステリド | 抜け毛を予防 | 6,000円~12,000円 |
| ミノキシジル | 発毛を促進 | 7,000円~10,000円 |
ミノキシジルと同じくらい処方頻度の高いAGA治療薬として、フィナステリドとデュタステリドがあります。この2つはAGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を生成促進する5αリダクターゼの作用を抑制することで抜け毛を予防するお薬で、守りの薬とも言われます。
一方で、ミノキシジルは毛母細胞に働きかけたり、血行促進することで発毛を促す治療薬で攻めの薬と言われています。フィナステリドやデュタステリドと、ミノキシジルは作用が異なるため、併用することができます。
より発毛効果を高めるためにミノキシジル内服薬を併用される方も多いので、発毛を期待したい方はカウンセリングの際に医師に伝えてみてください。
AGA診療ガイドラインではミノキシジル内服薬は推奨されていない
| 治療薬 | 推奨度 |
|---|---|
| フィナステリド (プロペシア) |
A |
| デュタステリド (ザガーロ) |
A |
| ミノキシジル(外用薬) | A |
| ミノキシジル(内服薬) | D |
承認されていないのならクリニックで処方してはいけないのでは?と思われるかもしれませんが、医師の診察の下であれば問題ありません。服用する際は副作用に注意が必要なため、必ず専門医の診察のもと服用しましょう。
ミノキシジル外用薬は推奨度A
ミノキシジル外用薬はAGA治療薬として有効で、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」でも推奨度Aと高い評価を受けています。
高い発毛効果が期待できますし、重篤な副作用の報告も少なく、副作用の発現率も低いことから、ミノキシジル外用薬はAGA治療薬として推奨されています。
ミノキシジル外用薬は市販のものもありますが、ミノキシジルの濃度が1~5%程度と低いものしか購入できません。医師の処方であれば、濃度10%を超えるものも処方してもらえるため、より高い発毛を目指したい方はAGA治療専門クリニックがおすすめです。
ミノキシジル外用薬はこんな人におすすめ
- 内服薬と併用してより発毛効果を高めたい
- 内服薬は副作用が強く服用が難しい
- お酒を飲む機会が多い
- 肝機能に不安がある
ミノキシジル外用薬は内服薬よりも副作用が少ないですし、副作用や健康状態に不安があって内服薬を服用できない方でも使用できます。また、フィナステリドやデュタステリドと併用することでより高い発毛効果が期待できます。
副作用のリスクはそこまで負いたくないという方や健康上の問題がありそうな方は、外用薬の処方を希望するといいでしょう。
